現代になってもアルコールがストレス解消になるって言説が、常識のようにまかり通ってるんですよね。んなアホな。ならないですよ。錯覚ですよそれ。アルコールを摂取したから、また次のアルコールが欲しくなってるんですよ。それを我慢するストレスを、アルコールで解消してるんです。消えてるのはアルコールを我慢したストレスだけです。
タバコ吸わないけどアルコールは飲むっていう人が今は多数派でしょう(調べたわけじゃないけど)。あなた、喫煙者が「タバコはストレス解消になる」って言ってるのが上と同じロジックで錯覚だって気付いてますよね?ニコチン摂取したのが原因でニコチン切れのストレス感じてるのに、ニコチン摂取するのがストレス解消にすり替わってるって。なんでアルコールは違うんです?なんで違うと思うんです?違わないんですよ。こんなのニコチンの場合は喫煙者本人でもたいてい自己欺瞞に気付いていますが、アルコールに置き換えると気付いていない場合がほとんどだからビックリです。
いいんですよ。これがわかってて「ウマいから摂取する」のなら、それで。止めたりしません。私は単に「ストレス解消になる」は嘘だって言ってるんですよ。ストレス源作ってるだけだって。
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アルコールと仕事と感情について:こんな美談を聞かされた事がある
あれは転職してしばらく経って慣れてきた頃でした。職場の、一緒に仕事はしない先輩(同い年)に食事に連れて行ってもらったときですよ。酒を飲まないのでウーロン茶を頼んだ私は、こんな感じのこと語られたんですよね。
上司と一緒に行った出先で、先方から理不尽なこと言われたが、上司は怒りを押し殺して謝罪した。その後、「立場があるからしょうがない、怒ったらダメ、さあ飲みに行くぞ」と言ってくれた。上司すごい。尊敬できる!
怒りが湧いても、自己否定して抑え込むのがナイスな社会人。あの人は速やかにストレスを飲酒で発散している。これが感情コントロールのできる大人。
ちょっと私の話のまとめ方には悪意があるかもしれません。その上司の方は私は存じ上げませんが、話を聞く限り尊敬できませんねぇ。むしろ心配な要素が濃縮されてます。理不尽なこと言われたら立場とかこえて何か言わないと。お客様は神様とかそれ系の思考停止してると、労働環境が悪くなる一方です。
これ、クビにならないように過剰適応してるだけですよ。感情押し殺してたら心が歪んでくってことはこの前記事にしましたね、そういえば。
感情が湧いてくるのを悪いことだと捉えて許容しないで、蓋をするのはコントロールしてるとは言わないと思います。その感情抑え込んだストレスをアルコールで発散?そりゃあ、うつ病が先かアルコール依存症が先か!もしくはスケープゴートがいてモラハラか!?って感じですねぇ。本人から何も聞いてないので真相は知りませんけど。
冒頭に言ったようにアルコールはストレス発散にはなりません。一時的には酩酊して忘れることはあるかもしれませんがそれもいわば先送りにすぎない。
感情のコントロールができるというのは自分にそのような感情が湧きあがることを認め、感情に価値判断を下さず、そっとそこに置いておくか、表出させるか、選べることだと思うのですけどね。
やんわりと反論したら怒らせてしまった
上に書いたようなことをめっちゃオブラートに包んで言ったんですけど、先輩(同い年)は怒ってしまいました。尊敬する上司のように「自己否定」も「(自称)感情コントロール」も「アルコールによるストレス発散」も実践できていないようで、この人はまだ大丈夫だと少し安心しちゃった事件でもありました。
さして仲良くもなってない先輩にこの自己矛盾を指摘するのは、さすがにやめておきましたよ。私も生身の人間ですからね。
もともと仕事を一緒にはやらないので、この件以来疎遠であることは言うまでもないかもしれません。
私はせっかく、病むような職場をやめて転職したのだから、こういうしがらみからは距離を取った方が良いと思って割り切って生きています。
我慢したストレスを解消→我慢したストレスを解消→我慢した(ry
結局アルコールで出来るのはこれ、このループだけだと思いますよ。「適量の~(以下略)」とかは毒飲みたいだけの詭弁だと思ってます(感想)。
このループ。これどういうことか解りますよね?これ(+酩酊)だけが目的になった人を茶化すのが今、流行ってますよね。私はあまり気持ちよくは見ていません。
茶化してる人が、楽しみながらでもそれを通してアルコールの害や依存症の悲惨さについて理解を深めるのなら、それはそれでアリだと思っていますが。その辺の思いはもう書いたのでこの記事読んどいてください。読みにくい?苦情は受け付けません。
他人(とりわけ、落伍者や弱者)を叩いたり馬鹿にするときばっかり一体感を増すあたりが、この国のネット言論空間は陰湿で異様で病的に見えます。主語デカいですか?うん、まぁそうですね、自覚はあります。
それにしてもね、これだけ社会全体でいろんな組織が、組織ぐるみを含めて当たり前のようにアルコールに頼ってる現状があって、なんでみんな(これも主語デカいね)茶化すのさ?「アルコールでストレス解消」とか言ってる人は、「コミュニケーションの円滑化のためにアルコール」とか言ってる部署にいる人は、「飲めない奴は出世しない」会社に勤めてる人は、「アルコールがないと商談できない」ような集団とか人もさ、どんな顔して茶化す側でいられるの?どういう線引きして選民意識もってるのか?知りたいものです。
何回も言いますけど、「ウマいから摂取する」という人を私は止めてませんからね。