以下にはオッサンのキモい話しか書いてありませんのでキモいオッサンが嫌いな人は読まない方が良いでしょう。
私は片思いに嵌り込むタイプであります。そんな土壌がどのように育まれたのかはちょっと思春期の事をつらつら書いた記事があるのでそのあたりを参照していただくことにして。
この頃から大して変わらない、というと嘘になります。私は高校時代に男女交際を複数回経験し、高2の終わりから付き合っていた人とは大学に入って遠距離になっても1年くらい継続して頑張った経験があります。(ま、ガキの恋愛だけどね)なので片思いしか知らないまま30代のオッサンになったのかというと、そういう訳ではありません。
で私はこの遠距離恋愛が終わってしばらくしてから12年ほど、同じ人にずっと片思いをしています。大学時代の同級生に。その人は2年ちょっとほど前にもう結婚してしまっています。12年のうち、間の6年くらいは連絡も取っていない期間がありましたが全く忘れることができませんでした。ほら、なかなかキモチワルイ話でしょう。
ここで身の毛がよだった人はもう先を読まない方が良いですよ。
ここまでこじらせる奴もなかなかおるまいと思うので少し語らせろ、ということで語っていきます。
目次
- 知り合ったのは入学式と新歓の時
- 惚れてしまったのは3年になったころ
- 私が惚れたころには彼氏有り
- 想いは伝えておいた
- 就職し、すこしずつ疎遠に
- この間私はうつ病になってメチャクチャ
- 結婚の知らせを聞く
- 6年ぶりにサークルOB会のお誘い
- 長いよ、長いけどさ
- 得たもの?無いよ
スポンサーリンク
知り合ったのは入学式と新歓の時
理系の学科です。女性は片手で数えられるくらいしか入ってきません。私は当時高校時代からの彼女がいたのでこちらとしてはそこまで話し込んだ記憶もなかったのですが、高校まであまり友達とか作らなかったという、後に片思い相手となる人(Aとしましょう)と入学式のあとの新歓で近くに座って少し話ししました。
この時A的にはもう「親友が出来た」くらいに思っていてくれていたようです。
私がギターを弾けたので、それでやってみたいと思ったAはギターのサークルに入ろうと思った、という話を後に大学院を修了するころくらいに聞かされました。(6年越しにですよ、私がきっかけでギターはじめたとか笑う)ちなみにAはもう私より遥かにギターが上手です。
惚れてしまったのは3年になったころ
実は私、遠距離恋愛(関東⇔関西)の彼女が超束縛きつくて大学1年のときサークルに入りそびれていました。それで結局その彼女とは2年の初めごろ別れて、2年の終わりごろまで割と無為に過ごしていました。
そんなところに、Aから「ウチのギターサークルに入れ」と言われてヒョコヒョコついて行って入会しました。
無為と言いましたがギターはどこにも所属せずに続けていて、学科の仲間とレンタルスタジオに入ってデカい音出して遊んだり、街で弾き語りしたりして遊んでいたので、そちら側に同じ学科だったAが参加してくることも多くありました。この結果サークル外で学科の仲間でバンドを組んでライブハウスで活動をするようにもなったりしました。
私の人生は、Aによってドラスティックに動かされているなぁ、新入生の時には大人しくてちょっと毒舌で空気読めなかったあのAが、とてつもなく人を巻き込んで色んな集団を動かしている・・・
・・・なんて考えていたら後光が射して見えてきました。それでも、何か脆さ儚さを感じさせるのです。危なっかしくてほっとけないから、みんな支えに行って結果プロジェクトに巻き込まれて上手くいくのです。
学科からサークル、何から何までカブってて同じバンドをやっている私はそのすべてを支えていました。そこで気付いてしまいました。危うさに魅かれて、私はAに惚れていると。大学3年になったころでした。
私が惚れたころには彼氏有り
私がAに惚れたころにはAには彼氏がおりました。惚れる前から知っておりましたよ、ええ。非常識ですかね?相手に彼氏がいるから好きにならないとか、そういうことって制御できるものなんですか?それって恋ですか?なんですか?知りたいものです。
想いは伝えておいた
中学時代は何も伝えないことに酔っていた私ですが、この人には何か心を開かせる魔法のような力がありました。
私が毒を吐けば解毒する不思議な言葉が返ってくる。想いを示唆したらひらりと躱してしまうからもっとまっすぐぶつけなければ、と思わされてしまう。言語化しにくいけども、そんな雰囲気を持っていたのです。
それはバンドの曲を2人で仕上げていた時でした。といっても、Aがテキトーに鼻歌でメロディーを追ったりしてそれにギターリフと声でハモりや合いの手的なものを入れていくだけのお遊びみたいなことをしていた時です。(2人ともバンド内では作曲者でもボーカルでもなかったけど)
そのテキトーに鼻歌を歌う姿が神秘的で、曲いじってる最中に私は無意識に口をついて告白をしてしまいました。演奏中断して「あー、アカンわ、俺お前のこと好きやわ」っていう感じで(きんもーっ☆)。大学3年の秋でした。答えは「は?好きなわけないでしょ。」でした。
気持ちを打ち明けた瞬間に気持ちを否定されたのは初めてで新鮮でしたが、まぁそういう不思議な人だったんで意外ではなかったです。以後、何も変わらず普段通りに接していました。気持ちは何度も伝えましたが、何度どう説明しようと、同じようにして逃げられてしまうだけ。
Aは後にその時の彼氏と別れましたが、私のほうを向く気配など一切見せませんでした。私の方からも好きだとは言っても付き合ってくれとは言いませんでした。
後で出てきますがこの11年後(A結婚済み)にこの対応の謝罪と説明を受けました。友達としてバランスを崩したくなかったんだと。スルーしたことをスゲー謝られました。別にそこを謝られても何も報われねぇよ?だって受け止めてくれたらはっきりフラれてたんだろ?
就職し、すこしずつ疎遠に
大学3年4年、修士1年2年と勉強もサークルも学科のバンドもずっと一緒に過ごした仲間ですが、就職して勤務地もバラバラ、散り散りになってみたら案外忙しくて疎遠になっていきました。
Aとは1年半くらいはやり取りをしていましたが、物理的に遠く離れてしまったことでこちらが好き好きオーラを出しすぎて、だんだん向こうがキレ気味になってきたので連絡が途絶えました。
男性からの一方的な好き好きオーラは基本的にやってはダメですね。悲劇しか生みません。だってキモいもん。
この間私はうつ病になってメチャクチャ
Aと連絡を絶ったことは全然関係ないですが、その後私は上司が変わってハラスメントを受けまくってうつ病になって入院したり、無職になってみたり、再就職してみたりしてました。そんな忙しい生活のせいなのか何なのか、ずーっと気持ちが変わることはなく、Aへの片思いは心にこびりついたままだったのでした。
魅力的な出会いは沢山ありました。素敵な人と趣味や宴会をご一緒する機会もありました。有難いお話をいただくこともありましたよ。
でも、デモデモダッテ、あいつが忘れられなかったのですよ。
結婚の知らせを聞く
今から2年半くらい前ですね。連絡取らなくなっても、サークルも学科も大学院の研究科も同じだったわけですからどこからか知らせくらいは入ってきます。そう、Aの結婚の。私は(大学・大学院当時)一番仲が良かったと自負していますが告白して振られている身ですから呼ばれも知らされもしないのは当然です。
非常に申し訳ない気持ちになりました。だって、一番仲よかったグループの奴が自分に惚れてたんだったら、そいつのこと、旦那の周りでは抹消しなきゃいけないでしょ。タブーになってしまう。私が惚れ(て、告白し)たせいです。
それって過去問持ち寄ってテスト勉強したのも、サークル活動したのも、街で順番に弾き語りしたのも、ライブハウスでバンド活動したのも、徹夜で麻雀したのも、メンバーの誕生日にお菓子作ったのも、学科の仲間で旅行に行ったのも、スキー行ったのも、キャンプしたのも、全部私が絡んどるやんけ。学会にも一緒に車で行ったっけな。最後の学祭で泣いたあの日すら一緒にいた。卒業式も、修士の学位授与式もだ。私はAの6年分の黒歴史と化した。私が惚れたせいで私は私の好きな人の黒歴史の塊になった。笑えない。消えたい。いなかったことになりたい。
未だ若い諸君、親友に惚れてしまっても黙っておくのが吉だぞ。
6年ぶりにサークルOB会のお誘い
そして去年ですね、片思い11年目。まだやってんのかよっていう感じですが、Aが結婚してもまだ片思いやってました。諦めたとか諦めてないとかじゃないんですよ。そりゃ当然諦めてるんです。でも気持ちは残ってるんです。そういう状況ですよ。
もうこちらからは絶対連絡できない状況だったのに向こうから連絡が来てしまいました。OB会のお誘いでした。Aが企画したようです。
マジで合わせる顔がないので無視していましたが、何回もいろんな媒体や共通の友達まで駆使して連絡が来るので「申し訳なさ過ぎて会えない」とだけ言ったんです。
それは私にとっては「まだ片思いが続いているから」という意味だったのですが、考えてみれば当然こんなに時間が経ってからそういう風に伝わるわけがなくて、Aから「昔の事は私が悪かった、だから気にしないで来てくれ」と上で書いたような謝罪を受けたのです。
ここで私は言わなくていいことを言ってしまいます。「本音ベースで話すと、申し訳ないというのは俺がまだお前の事を引きずってるからで、こんなキモいこと言うやつを呼ぶのかお前は?やめときなさい」と本当のことを告げてしまいました。
これは「俺はこんなにキモいんだからもう連絡寄越すな」という毒入りメッセージだったわけですが、相変わらずそういう毒はきっちり解毒される言葉が返ってきた上、「もう老けたから会ったらガッカリしてすっきりするよ」という感じで昔と同じ様に、想いだけはばっちりスル―をキメられました。要するに「気にしない、会いたいから来い」と言ってきた。さっき何を謝罪したんだよ(笑)何も変わってねーし何に俺が惚れたのかも相変わらずわかってねーなコイツはと思いましたよ。でも、言葉きつくてヘンなこと言ってるけどコイツ滅茶苦茶優しいんだよ。普通ドン引きするだろ。この時はPCの画面に向かって大泣きでしたよ。6年分のジレンマ大噴出ですよ。大泣きマジ泣き。あーキモ。
この事件のせいで下火になりかけていたかなぁと思っていた私の片思いはまた再燃したのでした。なにせ私が単に昔の姿に縋ってるのではなくて、今なお私の惚れた危うい部分は一切変わってない事を、私が毒づいたせいで確認してしまったわけですから。
でも結局、私は既婚者に片思いしてるやつがその人の視界をチョロチョロするのはよくないと思っているのでOBの集まりなどには顔を出していません。それが私にできる節度の守り方であります。
長いよ、長いけどさ
12年てメチャクチャ長いような気がしますけど、結婚する人たちはみんな永遠の愛を誓ってますよね(みんなが本当に永遠に愛せているかどうかは知らねぇよ?)、だから別に難しいことではないですよ(片思いの場合キモいのは認めるけどね)。
片思いだったらそれができなくて長かったらオカシイと決めつけられる筋合いはねぇぜ(キモいのは認めるけどね)。
得たもの?無いよ
そう、こんな不毛なことがもう12年も続いております。
人間、ひたすら一途に恋してもカッコよくなったりしませんし報われたりもしません。一生懸命惚れたモノに向かっていったら夢がかなうなんて嘘ですし、惚れたことに意味があるなんてのも嘘。意味とかそんなものはない。頑張ってるやつを馬鹿にするな、なんてのはきれいごとです。間違った方向に一生懸命走り続けたら崖から落ちるのですよ。教訓めいたことが言えるとしたらこうです。
「人というのは、自分で分かっていても不合理な事をするときがある。」